DIYを始めて、さぁ好きな色に塗装しよう!と思ってもどんな塗料を使ったらいいか悩みますよね
分かります。 我々プロでも候補は浮かびますが、迷ってしまうものです
今回は、木部用に焦点をあてて、実際に我々が使っておすすめできる塗料を紹介します
塗料の種類と選び方
塗料には大きく分けて油性、水性塗料の2種類に分けられ、塗装する対象によって数ある塗料から最適なものを選んでいきます
厳選してピックアップしてみました
上から順に取捨選択しながら選んでいってくださいね
・油性塗料
大きな特徴として、希釈(塗料をうすめる)するのにシンナーを使用します
有機溶剤ってやつですね
想像がつくと思いますが、臭いがキツイです
有機溶剤中毒の危険性もある為、必ず換気しましょう
防毒マスクを使うのもおすすめです
最近は人体、環境への配慮で使われることが減っていますが、紫外線や雨風にあたる場所などでは油性塗料を使うことをおすすめ
基本的には油性の方が仕上がりの美しさ、塗りやすさでは勝ります
抵抗がない方は油性を使っていきましょう
一概には言えませんが水性に比べて値段が割高な傾向があります
・水性塗料
上記の油性塗料とは違い、水で希釈します
独特な臭いはしますが、人体への影響は少ないので安心ですね
塗装する対象によっては油性に劣らない塗料もある
シンナーを使わない為、引火などの危険性がないのもポイントです
・ステイン塗料(木材着色材)
木材の木の目を活かした塗装方法です
塗装と言うより、塗膜を作らないので塗料を染み込ませるって言った方が分かりやすいでしょうか
ウエスやコテバケで塗れる為、比較的簡単にできます
油性、水性どちらもありますが油性をおすすめします
理由としては、ムラがでにくく、乾きが早い
また、原色の塗料があれば、自分好みの色を作れたりもできちゃいます
作り方は後で解説しますね
・クリヤー塗料
木材を保護する塗料
車で言う所のコーティングの役割ですね
塗ることで、表面に塗膜を作り、汚れ、シミがつきにくくなり、水分も吸収しないので、カビ、腐食の予防に最適ですので、必ず塗装しましょう
ツヤも選べるのもポイントです
基本的に、ツヤ消し、5分ツヤ、ツヤあり(10分)の三種類あるので好みのを選んでみてくださいね
油性、水性どちらもありますが、「うーーん、どっちでも」って感じですが、水性をおすすめします
理由として、とにかく扱いやすく塗りやすいです
初心者の方は、水性からチャレンジしてみた方が無難かな!!と思います
・自然塗料
こちらも、ステイン塗料と似ていて木目を活かせる塗料です
違いとしては、原料が自然成分による安全性の高い、クリヤー塗装が不要などでしょうか
正直言うと、自然塗料は候補から消しでもいいと思います
確かに安全性であったり、経年変化を楽しめたりと魅力はありますが、コスト面で高くついたり、取り扱いに注意が必要です
使う場合に必ず注意してほしいのが自然塗料は自然発火します
使用したウエスなどは必ず水に浸すか焼却してください
・造膜塗料
皆さんが想像する一般的なペンキですね
木部塗装では、木目をつぶす工法で使用します
油性、水性ありますが、油性一択ですね
水性だとハケやローラーの跡が出やすいです
綺麗な仕上がりに拘りたい方は油性塗料を使いましょう
反対に、レトロな感じを演出できるエイジング塗装がしたい方は水性を使うのもアリだと思います
木目を活かすステイン塗料(着色)
自然な木目を活かす、おしゃれでかっこいいですよね
木の種類や、劣化で塗料の吸い込みが変わり、同じ色でも色味の雰囲気が変わったりして楽しめるのもポイントですね
ここでは具体的な塗料を紹介します
屋外、屋内でおすすめできる塗料が変わりますよ
・屋外
・キシラデコール(油性塗料)
無希釈
屋外用ならこれ一択と言っても過言はないです
高い防腐・防カビ・防虫効果を証明しており、浸透するタイプですので塗りやすい
また、長い歴史があり、タレントのヒロミさんともコラボしてますし、実績も十分ですね
木材の保護もしてくれる為、クリヤー塗装が不要な所もポイント高いですね
例
ウッドデッキやテーブル・ベンチなど屋外木部全般
・屋内
・Aqurex ポアーステイン(水性塗料)
希釈:水
臭いや環境が気になる方におすすめ!
色数は全14色と豊富で、水での希釈や各色との混ぜ合わせて好みな色にカスタマイズできます
ウエスで拭き上げることで、綺麗に着色でき、初心者の方におすすめです
着色後は、保護やツヤ出しのためにクリヤー塗装しましょう
例
内装木部や天板などの家具の着色
・Hi-CRデラックスエコ(油性塗料)
希釈:塗料用シンナー(ペイント薄め液)
こちらはステイン剤ではありません。SOP(合成樹脂調合ペイント)を希釈して自作します
え!?自作??と思った方も多いと思います
初期投資は高いですが、長い目でみるとコスパも良かったりします
色数はSOP(合成樹脂調合ペイント)の原色が5色(白、赤、黒、黄色、青)あれば無限大です
DIYに取り憑かれた方向けですかね笑
作り方として
SOP(合成樹脂調合ペイント)を塗料用シンナー(ペイント薄め液)でサラサラに希釈して作ります
SOP 2;8 塗料用シンナーくらいの割合でしょうか
3;7や1;9の割合にして色だけではなく濃さ、薄さも自由にできます
また、このSOP、本来の用途(造膜)として屋内の木部(木目潰し)や鉄部にも最適です(逆にSOP 9;1 塗料用シンナーくらいの割合で希釈して使用)
これも同様、原色さえあれば調色が可能です
興味ある方は是非チャレンジしてみてくださいね
例
内装木部や天板などの家具の着色
木材を保護し、ツヤを出すクリヤー塗料
ステインで着色した後はクリヤー塗装をしましょう
保護の目的だけでなく、色味がワントーン上がり上品な仕上がりを目指せます
また、着色をしない木地のままクリヤー塗装をするのも素敵ですね
・屋外
・オスモカラー #420 外装用クリアー(油性、自然塗料)
無希釈
屋外で着色しないクリヤー(透明)仕上げしたい方向けの塗料です
着色するのであれば、上記でも紹介したキシラデコールがおすすめです
性能面では、防カビ、防腐、防藻
使用したウエスなどは、自然発火する恐れがあるので、必ず水に浸すか焼却しましょう
例
ウッドデッキ以外の屋外木部全般
・屋内
・Aqurex 木部用ウレタン クリヤー (水性塗料)
希釈:水
速乾、低臭、塗りやすさと万能ですね
また、水性塗料ですので、安心して使えると思います
初心者、玄人の方、関係なく使っていただきたい塗料です
例
内装木部や天板などの家具
・ウレテイトフロア(油性塗料)
希釈:塗料用シンナー(ペイント薄め液)
体育館の床などに使われている塗料
ツヤ感、塗膜の硬さは水性の上位互換
床に適したクリヤーですが、大は小を兼ねるとでも言いましょうか
屋内木部であれば問題ありません
特に、床、階段、テーブルの天板などに使用することをおすすめします
注意 塗り替えの場合は、旧塗膜との相性が悪い可能性がある為、水性のAqurex 木部用ウレタン クリヤーを使用しましょう
例
内装木部や天板などの家具
・ファインウレタンU100木部用クリヤー(2液型 油性塗料)
希釈:塗料用シンナー(ペイント薄め液)
ここでは初登場となる2液型塗料(塗料液と硬化剤を混ぜ合わせる塗料)
これは、仕上がり重視の方向けに紹介します
ツヤ感、塗膜の硬さは最上位クラスと思ってくれていいです
特にツヤあり(10分ツヤ)でピカピカな仕上げを目指したい方はこれを使用することをおすすめします
デメリットが何点かあります
- 塗料液と硬化剤の割合を間違うと硬化不良を起こす可能性がある
- 硬化剤を混ぜたら翌日には使えない(プリンみたいに固まる)
- 使える分だけ硬化剤を混ぜて使う(できれば3時間以内に使い切れる量)
すごーく手間で面倒ですが、人によってはデメリットを相殺できるメリットもありますね
注意 塗り替えの場合は、旧塗膜との相性が悪い可能性がある為、水性のAqurex 木部用ウレタン クリヤーを使用しましょう
例
内装木部や天板などの家具
一応、外部でも使用可能です
木目を塗りつぶせる塗料
塗りつぶした方が好きな人も多いと思います
塗り替えなどで、旧塗膜が塗り潰しの場合は、塗り潰しを選択しましょう
下塗り材も必要になるので、あわせて紹介します
・下塗り材
・エコフラット60(水性塗料)
希釈:水
無塗装の、木材の下塗りで使用します
下塗り材で紹介してますが、本来は、屋内の壁や天井のツヤ消し上塗りで使います
他の用途にも使えるし、コスト面でもコスパが良いですね
また、エイジング塗装するのにも活躍します
例
木材の下塗り、屋内の壁、天井のツヤ消し仕上げ
・Hi-CR下塗り白(油性塗料)
希釈:塗料用シンナー
屋外で塗膜がボロボロで塗り替えする場合はコレを下塗りにいれましょう
上記のエコフラットとは反対に下塗りでしか出番はなく、商品単価も高い為、コスパは悪いです
例
木材の下塗り
・屋外
・1液ファインウレタンU100(油性塗料)
希釈:塗料用シンナー
モルタル、コンクリート、ALC、サイディングボードなどの外壁
鉄、木部、硬質塩ビなどの小物(破風板、雨樋など)も塗れる万能タイプ
機能面でも低汚染、防藻、防かび、ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆と優秀ですね
また、乾きが早いので塗りムラに注意してくださいね
例
モルタル、コンクリート、ALC、サイディングボード
鉄、木部、硬質塩ビ
・屋内
・Hi-CRデラックスエコ(油性塗料)
希釈:塗料用シンナー
内部の木部、鉄部を塗るのに自由に選べるとしたら、間違いなくコレを選びます
美しい仕上がりは勿論、乾きも早過ぎないので、ムラになりにくいのもポイントですね
施工しやすさは群を抜いてます
上記でも解説しましたが、希釈すればステインにも使えます
例
屋内の木、鉄部
まとめ
候補はみつかりましたか?
今回、紹介した塗料はホームセンターなどで馴染みがないものばかりだと思います
正直、コスパは良くないと思いますが
本当にいいものを紹介したので、長い目で見ればお得かも?ですね
塗料選びに少しでも役に立てば嬉しく思います
皆さんならできます!!頑張って下さい!
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